マイファーストアイドル、メロン記念日1日限りの復活を見に、明日は熊谷に行ってきます。

※頭の中の記憶だけに頼って書いているので、違うところがあったらすみませんm(_ _)m

思い出話です。


CDを買うのは推しにカネを落とすためじゃなくて、収録曲を聴くためだ。だから、聴きたい曲が収録された1枚を買って繰り返し大事に聴くのが、本来想定されている姿だと思う。


自分のお金で複数買いするのは、もちろん個人の自由だ。でも、CDを沢山買うから優遇されるべきファンなわけじゃない。

YouTubeで聴けるから買わない〉というからずるい感じがするだけで、〈ラジオからカセットテープに録音して一曲を大切に何度も何度も聴いている〉といえば、その人がファンじゃないと断じる人は誰もいないだろう。

反対に、CDを買えないと心苦しく思ったり、複数買いの同調圧力があると感じて反発するのも妙な話だ。あくまで趣味のフィールドであって、社会貢献の話ではない。


私には、メロン記念日にハマった16年前から、アイドルの同じCDを発売初週に何十枚と買う習慣がある。それは、女性アイドルのCD売上が男性よりずっとシビアで、50人が100枚ずつ買えば推しをチャートインさせることができる程度の桁だから買い支えている手応えが楽しかったのもあるし、単純に推しのCDが沢山売れたら嬉しかったからだ。友だちに配って勧めることもできるし。あくまで自分が楽しいからであって、他に比べて自分がよりファンとして意識が高いと主張したり、沢山カネを落としているから優遇されるべきだと思っていたわけではない。


しかしメロン記念日の解散が決まった時に、少し心持ちが変わった。

メロン記念日は楽曲が粒ぞろいでライブの回数が多くかつ楽しいグループで、インディーズではあるが他アーティストとの質の高いコラボ楽曲を次々とリリースしたり、毎月渋谷のライブハウスでクラブイベント的なライブをしてくれていた。しかしそれが平日だったため、そして対バンで当日券でも入れるため、間に合うようなら当日券で入るということにした私は、度々ライブを欠席した。また友達がいなかったのもあり、心細さが勝ってカウントダウンライブなどにはいかなかった。たまたまその頃に推理小説にどんハマりしたのもあり、いつでも行けると思って現場をおろそかにした。


そして、解散決定の報。色々な事情はあれど、彼女たちがアイドルとしてこのまま活動を続けるのは限界に達したのだ、というのは伝わってきた。加入と卒業を繰り返すグループばかりのハローにあってデビューから変わらぬ4人は、有終の美を選んだ。

自分が、行かないかもと数千円を惜しんでチケットを買わなかったせいだと思った。イベントでしか売らないインディーズのCDをみんなが一枚ずつしか買わなかったから、メジャーでの活動が閉ざされたんだと感じた。

最後のステージを見る勇気がなくて、私はちょっとした用事が重なったのを言い訳に、友人のハロヲタにチケットを譲り、見届けてもらった。いいライブだったよと教えてもらって、安心した。


私の推しのみがハローに残り、あとの3人は退所した。私の推しはソロでイベントに出たり、ソロや時には後輩と一緒に、カジュアルディナーショーという食事の後トークと少しの歌を聴き、握手とツーショット写真を撮れるという接触イベントをするのがメインの仕事になった。最前列でマイクを向けられて一緒に歌って、握手の時にそのことを言ったら、だってすっごくニコニコして見てるから、と言われて恥ずかし嬉しかった。


翌年の3月、バースデーCDSを最後に彼女は引退することになった。何でも面白がるサブカル好きで頭の回転が速く人生については安定志向に見える彼女はきっと、会えなくなっても幸せになってくれるだろうと思った。最後のイベントでは、ちょっとは今後のことも教えてくれるだろうと油断していた。

でも、その日は来なかった。東日本大震災でイベントは中止になり、彼女はそのまま芸能界を引退した。

彼女は仙台の出身だった。メロン記念日の結束は強く、4人集まって募金活動をした。確か平日だったのか、何かやむを得ぬ用事があったのか私はその姿を直接見ることもできず、そのまま推しの消息は知れなくなった。


あとの3人はツイッターをしていたからフォローして推しの影を探したけれど、もちろんそれぞれが自分のことを呟いているだけだし、時には愚痴も漏らす。メロンの頃には見なかったような彼らの弱音を見るにつけ、ただ楽しいだけの他の趣味に全ての興味は移っていった。


そして4年と少し。私はすっかりNEWSにハマっていた。年齢的スケジュール的にジャニFCでの番協参加は難しく、たまたまスケジュールが合って応募したテレ東音楽祭も案の定落選したが、吉ヲタとして維持していたハローFCでモー娘。OG枠の番協があるのにたまたま気づいた。ハローでは女性は番協に当たりやすいというのが定説で、行けば当時テレ東アナとなっていたこんこんも加わったドリ娘。が見られる。あわよくばNEWSも見られるかもしれないと応募したら、当選した。


当日。女性はやはり少なく、おしゃべりしながら待っていたら、最近ハローにハマったという女子が、元メロン記念日の2人が出たイベントに誘われて行ったというではないか。そして、同じ内容のイベントを大阪でもやるという。

ジャニの番協練習中に目の前を通ったのに、なぜか誰にも騒がれない加藤さんの局入りをバッチリ目撃したのを祝福してくれたり、「NEWS入ります!」というアナウンスに「何のニュースだ、地震か」とざわつくモーヲタに「ジャニーズのグループの名前ですよ!」と言ってくれたり、なんとチュムチュムの加藤さんのつむじを3mで見たという僥倖を一緒に喜んでくれたり(代わりに吉澤さんは全く近くに来なかった)、何より私の初めてのアイドルが元気でまた人前に立っていると教えてくれた彼女には、本当に感謝している。連絡先も交換せず、また現場で!と別れたけれど、顔も忘れてしまいました。


そんなわけで、私は自分が後悔しないためにCDを沢山買うし、ジャニショ写真も束で買う。毎回一期一会の覚悟をもって、あらん限りの力と時間を使って現場に向かう。

全ては自分自身のためであって、人と比べるためにしていることではないし、ましてや微力が推しのためになっているともそんなには思っていない。自分がどんなにCDを買ったって(今回もいつもと同じくらい買ったけど)、曲を気に入った人が1枚ずつ買ってくれた方がセールスが伸びるのは明らかだ。


趣味なんだからこそ手を抜かず、真っ向から正攻法で、自分が納得できるように楽しんだらいいと思う。人とくらべたり、○○する「べき」と感じ始めたら、それは趣味ではなくて、自己顕示欲や自己実現であって、本来の自分のリアル人生で消費するのが妥当な感情だと思います。

アイドルは、自分がどんなにダメな時も無関係に頑張ってくれるし、無条件に励ましてくれるし、説教しないし、かわいくてきれいだし、いい感情だけを連れてきてくれるものだ。


マイファーストアイドル、メロン記念日1日限りの復活を見に、明日は熊谷に行ってきます。